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巨大迷路の現実

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     「裏導線(うらどうせん)」という言葉があります。 

    これは接客業などの業界用語で、まぁつまりは「来客者には見えない(見せない)スタッフ専用の通り道」を指す言葉です。レストランでいうならば、厨房からホール、販売店ならば売り場から休憩室までの道のり…というような導線です。 

    我々の業界ならば、劇場の楽屋から舞台までの道とか…が裏導線です。 

    裏導線は、その施設が巨大になればなるほど複雑になり、また、複合施設などでは様々な職種の人間が入り混じり、目的地も多彩な「巨大迷路」となります。劇場に行くつもりが、なぜか「リネン室」に着いてしまったり…など(これ私がやらかしたホントの話)。 

    ・遊園地などにある巨大迷路とはハッキリ言ってレベルが違う(高層ビルなど立体的な裏導線もある)。 

    カオスな駅である新宿駅や梅田駅のような「案内板」や「地図」がほとんどない(関係者しか通らないから、そもそもそんなモノがいらない)。 

    映像関係だとテレビ局ってのもあるんですが、基本テレビ局には「来客者(お金を使ってくれるお客様)」はほとんど存在しない(出演者やスタッフなどの関係者しか基本いない=隠すべき裏の導線はあまり必要ない)ので、巨大迷路レベルとしてはイージーな部類だと個人的には思います。 

    過去、様々な現場を経験してきた私にとって、一番苦労する現場は…やっぱり「建築年数の長いホテル併設の劇場やイベントホール」でしょうか? 

    仕込み機材を搬入口や機材倉庫から台車でカラカラと押して行くんですが、関係者しか通らない道のりなので基本「薄暗い」。オマケに改築や増築を繰り返していたりしているので、導線が複雑。同じような分かれ道がたくさんある。B1にいたつもりが、しばらく進んだ先にあるエレベーターの階数表示は2F(途中坂道になってる)とかだったり… 

    …いやぁもうね、泣けてきますよホント。喫煙所すら迷路を抜けて徒歩10分、とかですから…。 

    当然仕事なので、早く往復しなければならない「緊張感」と、常に薄暗い「恐怖感」。まさにドラクエもビックリの「ダンジョン」です。 

    強いて言えば、ダンジョンとの大きな違いは「敵ではなく味方がいっぱいいる迷路」だという事。 

    どういう事かというと、巨大施設である以上、裏導線には常に多くの関係者が往来しており、また裏導線上には多くの設備(厨房とか事務所とか)があり常に人がいるので、困ったら「道を教えてくれる」のです。ホテル系ですと24時間、常に関係者が往来しています。 

    経験上、ほぼ100パーセントの人が助けてくれます。 

    ある程度分かりやすい所(エレベーター前や交差点とか)まで、ほとんどの人が一緒に付いてきてくれて行き先を教えてくれます。理由は簡単で「皆、何度も迷った経験がある」からです。一緒に歩いていると必ず「いやぁ俺も何度も迷ったよ〜」とか言われます。 

    最上級の裏導線は「人情あふれる巨大迷路」でもある。 

    皆様もぜひ一度…って訳には行きませんが、これはこれで楽しいですよ、ホント。 
    やっぱ「現場」は面白いわ。

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