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捨てられた赤ちゃんを見た時の話

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    私は現在「見上げたボーイズ」の公演現場で仕事をしているのですが、今回の出演者で坂本雅子さんというお婆ちゃん役者がいるんですね。現在75歳。戦前生まれの方です。

    タイトルの「捨てられた赤ちゃんを見た時の話」というのは坂本さんの体験談です。
    ざっくりと内容を記述します。

    坂本さんは北京で生まれ、敗戦から約半年後に日本に帰って来た訳なんですが、その帰国の際、本土上陸の前に乗っていた船で「疫病」が発生し、上陸を拒否され1週間ほど海上に停泊したまま生活をしていました。

    何の疫病かは記憶にないそうなのですが、当然免疫力の低い乳幼児から死に至っていき、亡くなった赤ちゃんは順に海から捨てていたそうなんですね(私が「埋葬した」と書かずに「捨てた」という表現にしたのは、坂本さんが「捨てた」という言葉を使っていたから。当時の坂本さんにとってはそういう印象だったんだと思う。疫病だから早く船から降ろさないと、皆にも伝染してしまうし)。ですが、どんなに遠くに投げても赤ちゃんは沈まず、浮いたまま海流に乗って船に近付いて来てしまう。狂った母親が海に飛び込もうとするのを皆で必死に抑えつけて止めていた…そんなお話でした。

    坂本さんは当時6、7歳だったと思うんですが、妹と自分が無事に生きのびたのは「運」だと話しています。「どうする事もできない自分がそこに居た」という、正に今回の公演のテーマである震災での話に近いお話でした。

    ちなみに坂本さんはあんまりボケていません。台詞もちゃんと覚えています(?)し、普通に会話もできますし、何より一人で劇場へと通ってきています。その場で創作ができるような方ではない(失礼)ので、ホントの「実話」だと思います。左右の思想が激しい方でもありません。

    凄く勉強になるお話でした。
    私も今日のお話を忘れないようにココに記述しておこうと思い、業務日誌に記録します。

    そんな坂本さんの最期(じゃないと思うけど)、素晴らしい演技が観れるのは9月23日まで。
    公演詳細は見上げたボーイズWEBサイトにて。

    http://www.miagetaboys.net/





     

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